複数サイトをまとめて解析!クロスドメイントラッキングの設定方法
クロスドメイントラッキング設定はこんな方におすすめです。
2つ以上の複数サイト(ドメイン)でホームページを運営している。今はそれぞれのアカウント(プロパティ)で別々のサイトとしてアナリティクスのデータを見ているが、できれば複数のサイト(ドメイン)をまたいだときでも、1つのサイトのようにユーザーの遷移を把握、分析したい。
標準のトラッキングとクロスドメイントラッキングの違い(アナリティクスヘルプ)
https://support.google.com/analytics/answer/1033876
クロスドメイントラッキング設定を行なうことで得られるメリット
クロスドメイン設定をすることで、複数サイトのセッションを1つにまとめることができます。ドメインが複数に別れていることを意識せずサイトを分析することができるようになるため大変便利です。
ドメインをまたいだコンバージョンも計測できるようになります。ASPタイプのショッピングカートを利用しているときなども分析が可能です。
アナリティクスでコンバージョンを計測する方法〜解析はじめの一歩
クロスドメイントラッキング設定の流れ
アナリティクスのクロスドメイントラッキングは以下の流れで行います。
- トラッキングコードの編集
- レポートビューを設定してフィルタを追加
- 参照元除外リストにドメインを追加
では、順を追って複数サイトをまとめて計測するためのクロスドメイン設定の解説していきます。
トラッキングコードを書き換える
クロスドメイントラッキングを行なう場合は、解析したい複数のサイトに貼り付けるトラッキングコードに若干手を加える必要があります。
aaaaa.com ←メインのサイト
bbbbb.com ←サブのサイト
上記の2つの複数ドメインでクロスドメイントラッキング設定することを例として解説させていただきます。なお、ユニバーサルアナリティクス(analytics.js)とグローバルサイトタグ(gtag.js)ではトラッキングコードが異なりますのでご注意ください。
トラッキングコードの種類の違いについてはこちらをご参照ください(Googleアナリティクスの計測タグ(トラッキングコード)について)
ユニバーサルアナリティクス analytics.js の場合
初期のトラッキングコード(ユニバーサルアナリティクス analytics.js)
<script>
(function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
(i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
})(window,document,'script','https://www.google-analytics.com/analytics.js','ga');
ga('create', 'UA-XXXXXXX-Y', 'auto');
ga('send', 'pageview');
</script>
まず、メインのサイトに貼り付ける上記のようなユニバーサルアナリティクスのトラッキングコードをクロスドメイン計測ができるよう以下のように編集します。
<script>
(function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
(i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
})(window,document,'script','https://www.google-analytics.com/analytics.js','ga');
ga('create', 'UA-XXXXXXX-Y', 'auto', {'allowLinker': true});
ga('require', 'linker');
ga('linker:autoLink', ['bbbbb.com'] );
ga('send', 'pageview');
</script>
8行目に ga(‘require’, ‘linker’); 9行目に ga(‘linker:autoLink’, [‘bbbbb.com’] ); を追加、ドメインは実際にご利用になる、もう一方のサイトのドメインに置き換えてください。
次にサブのサイトに貼り付けるトラッキングコードもクロスドメイン計測用に編集してください。
※ドメイン bbbbb.com を aaaaa.com に入替えます
サブのサイトに貼り付けるトラッキングコード
<script>
(function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
(i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
})(window,document,'script','https://www.google-analytics.com/analytics.js','ga');
ga('create', 'UA-XXXXXXX-Y', 'auto', {'allowLinker': true});
ga('require', 'linker');
ga('linker:autoLink', ['aaaaa.com'] );
ga('send', 'pageview');
</script>
こちらも同様、8行目に ga(‘require’, ‘linker’); と9行目に ga(‘linker:autoLink’, [‘aaaaa.com’] ); を書き加えてください。※aaaaa.com の部分は、実際にご利用されるサブサイトのドメインを書き込んでください。
ドメインが3つ以上ある場合
ドメインが3つ以上ある場合は、
ga('linker:autoLink', ['bbbbb.com'] );
と書き込んでいた箇所に、以下のように3つめのドメインを書き込んでください。
ga('linker:autoLink', ['bbbbb.com', 'ccccc.com'] );
グローバルサイトタグ gtag.js の場合
初期のトラッキングコード(グローバルサイトタグ gtag.jp)
<!-- Global site tag (gtag.js) - Google Analytics -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=UA-XXXXXXXX-XX"></script>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag('js', new Date());
gtag('config', 'UA-XXXXXXXX-XX');
</script>
グローバルサイトタグの初期トラッキングコードの8行目をを以下の8行目〜12行目のように書き換えます。
<!-- Global site tag (gtag.js) - Google Analytics -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=UA-XXXXXXXX-XX"></script>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag('js', new Date());
gtag('config', 'UA-XXXXXXXX-XX', {
'linker': {
'domains': ['aaaaa.com', 'bbbbb.com']
}
});
</script>
※XXXXXXXX-XX はご自身のトラッキングコードに置き換えてください。
※aaaaa.com, bbbbb.com はご自身がクロスドメイン設定したいドメインに置き換えてください。
フィルタを追加する
上記のままでもトラッキングは可能ではありますが、レポート画面では /xxxx/yyy.html のように、ドメイン以降のページのパスとページ名しか表示されません。
これでは、複数あるどちらのドメインのページにアクセスがあったのか把握することができません。
/xxxx/yyy.html
/xxxx/zzz.html
/ssss/ttt.html
/ssss/uuu.html
このどちらのドメインなのかの把握するために必要なのは、レポートビューの設定です。レポート画面に aaaaa.com/xxxx/yyy.html ような感じでドメイン名を表示させることができるようになります。
レポートビューを設定してフィルタを追加する手順
「管理」を開き、ビュー 列にある フィルタ をクリックしてください
「+フィルタを追加」をクリック
フィルタ名にわかりやすい名前を付けてください
以下のようにそれぞれ入力して「保存」をクリックしてください
フィルタの種類: カスタム > 詳細
フィールド A: ホスト名 引用 A: (.*)
フィールド B: リクエスト URI 引用: (.*)
出力先: リクエスト URI 構成: $A1$B1
除外設定を行なう
アナリティクス設定の「プロパティ>トラッキング情報>参照元除外リスト」にドメインを入力します。
これは別のドメインからの流入ということで、新しいセッションと判断されてしまうことを防ぐためです。
参照元除外の手順
プロパティの「トラッキング情報」をクリック
トラッキング情報の中にある「参照元除外リスト」をクリック
参照元除外リストのページで「+参照の除外を追加」をクリック
セカンダリ(サブのサイト)ドメインを入力
上記のフォームに除外したいドメイン(サブのサイトのドメイン)を入力後に「作成」をクリックすれば完了です。
※プライマリ(メインのサイト)ドメインは初期の状態で入力されていますので新たに追加する必要はありません
クロスドメイン設定まとめ
クロスドメイン設定をすることで、ドメインをまたいだトラフィックも同一サイトのように計測することができるようになります。それにより重要なトラフィックが把握しやすくなるため、より施策に役立てることができるようになります。
アナリティクスでコンバージョンを計測する方法〜解析はじめの一歩
トラッキングコードをご自身で書き換えることが面倒という場合は、それらの設定を簡単に変更している WordPress 用プラグインもありますので、そちらを利用してみるのもおすすめです。
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